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上野の森美術館「立木義浩 写真展」

5/31(金)の仕事明けに、上野の森美術館で開催されている「時代 − 立木義浩 写真展 1959-2019 −」に行ってきました。(以下、敬称略)

tatsukiyoshihiro.jp

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時代 − 立木義浩 写真展 1959-2019 −

 立木義浩が写真家として活動を始めて60年の節目に、膨大な写真から選ばれた790点が並んだ見応えのある写真展でした。

館内は撮影禁止のため、展示作品の写真はありません<(_ _)>

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上野の森美術館

1階の展示室には100名を超す著名人のポートレートが展示され、2階の展示室には世界各地で撮影された多数のスナップ写真、別館にはデジタルで撮影しながら6×6判を意識してスクエアに切り取った「デジ6」が展示されていました。

当日は立木義浩御大も在廊していて、来場者が購入した写真集にサインしたり、記念撮影にも気さくに応じていました。

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上野の森美術館

著名人のポートレートでは、松田優作開高健のスナップを多数見る事が出来たのは収穫でした。(松田優作の「探偵物語開高健の「オーパ!」にリアルタイムに接してきた世代なので、ひときわ思い入れが強いのですよ)

2階にはヌードあり、ドキュメントのルポあり、何気ない街角のスナップありと、カオスな空間が広がっていました。

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上野の森美術館

個人的には、ガラスの反射を取り入れた多重露光のようなスナップ写真や、水面の反射を生かした風景写真、画面がタイル状に分割されたデジタルのエラーも作品にしてしまう発想の転換に撮影のヒントを頂きました。

デジタル写真を6×6判のように正方形にトリミングする手法は、オリンパス E-620ならマルチアスペクトでライブビュー時に6:6で撮影できるので、早速真似してみようと思いました。(インスタではデフォルトの画角だったので今さらですが)

cosinon.hateblo.jp

カメラ熱が再燃して以来、写真関連の書籍を乱読して、写真家に関しては主に赤城耕一の著作に影響され、最近は基本中の基本であるブレッソンやキャパの写真集を図書館で借りていました。(大判なので運ぶのが大変でした)

日本の写真家では木村伊兵衛土門拳など、名前に聞き覚えのある写真家についてにわか知識を蓄えてきましたが、歴史を遡るようで実感は伴っていませんでした。

立木義浩の写真はコマーシャルフォトの最前線だったので、週刊誌のグラビアなどでリアルタイムに触れており、写真に詳しくないミーハーな初心者でも充分楽しめました。

写真展の会期は6/9(日)までなので、関心を覚えた方にはぜひ足を運ぶようオススメします。