ヤフオクで落札したPETRI Color 35が手元に届きました∩(・ω・)∩
自分で手を入れられる範囲で整備して、外観を補修して美観を取り戻しました。
今回は、PETRI Color 35のスタイリングと機能についてレビューします。
外観のリペア
裏蓋の縁が数ヶ所、塗装が剥がれていたので、マスキングして黒の缶スプレーでリペイントしました。
金属部のくすみとサビはピカールで磨いて輝きを取り戻しました。
右肩のアタリが腐食した部分は耐水ペーパーで削ってピカールで磨きましたが、補修はやり過ぎない程度に抑えておきました。
露出計が不動
電池蓋は液漏れで固着していましたが、潤滑油を浸透させて開封する事に成功しました (・ω・)b
ワイヤブラシで錆と緑青を除去してLR44を入れましたが、ファインダー内の指針は反応せず。
底蓋を外して端子の接点に吹いた緑青を除去しても露出計は復活しませんでした。
「露出計が復活したらめっけもの」と試行錯誤しましたが、修理は諦める事にしました(´;ω;`)
相場より安かっただけに、露出計が故障している事は想定済みだったので、撮影にはスマホの露出計を併用する事にします。
シンクロの故障
アクセサリーシューのX接点とレンズ横のシンクロターミナルに、それぞれフラッシュを繋いでみたところ、発光しっぱなしになりました。
原因は不明ですが、電池室の液漏れで内部の回路がショートしているのかも知れません。
原因を特定できる方がいらっしゃいましたら、コメント欄でご教示頂ければ幸いです<(_ _)>
お気に入りのポイント
様々なギミックが詰まったPETRI Color 35の、お気に入りのポイントをご紹介します。
レンズくり出しノブ
背面上部の中央にあるレンズくり出しノブは、PETRI Color 35の一番の特徴かも知れません。
余談ですが、PETRI Color 35の取扱説明書では、水平の円盤は「ダイヤル」垂直の円盤は「ノブ」と使い分けています。
一般的に「ダイヤル」は円形の目盛り盤、「ノブ」は丸い取っ手や握りを指すそうです。
レンズのくり出しノブには目盛りが無いので「ドアノブ」に倣って使い分けているのかも知れません。
直進ヘリコイドによるレンズのくり出し量は1cm程度です。
ファインダー内に表示される無限遠の指標までレンズをくり出すと、シャッターボタンが押せる状態になります。
無限遠の位置にくるとクリック感があるので指先で解ります。
ローライ35の沈胴には及びませんが、レンズを収納するとポーチに入れる時に、いくらかコンパクトになる利点があります。
前後に並んだ操作ダイヤル
PETRI Color 35は軍艦部の右肩にシャッター速度ダイヤルと絞りダイヤルが前後に並んでいます。
この配置は、以前に入手したNikon F-401と同様で、前後に並んだ小さなダイヤルが個人的に好みです。
くり出しノブも含めて、軍艦部に密集したダイヤルはアナログ感があって気に入っています。
フィルム巻戻しクランク
フィルムの巻戻しクランクは凝った造型で、一般的な円盤形よりメカメカしくて、省スペースな構造が気に入っています。
引き起こすとハンドルのピンが軸の溝に噛んでパトローネの軸と連動し、フィルムを巻き上げる事が出来ます。
収納時はピンが外れるので巻き上げに連動せず空転します。
くるくる回る吊り環
小さな事ですが、吊り環の基部が回転するようになっていて、ストラップの自由度が高いのもお気に入りのポイントです。
固定された吊り環だと、リングの向きによってストラップが捻れる事があります。
吊り環が回転する事でストラップの捻れが解消され、快適に使用できます。
手持ちのカメラで大きさ比較
オリンパス35RC とYASHICA ELECTRO 35 MC、PETRI Color 35を並べると、順に一回りずつ小さくなる印象です。
PETRI Color 35より更に一回り小さいローライ35が、驚異的に小さい事が実感できました。
「ハーフサイズカメラより小さく軽い」という触れ込みのPETRI Color 35ですが、リコー オートハーフSEと並べて検証してみました。
オートハーフSEの方が横幅は狭く、レンズの繰り出しの分PETRI Color 35の方が前後幅は厚くなっています。
オートハーフSEの方が背が高く、コロンとしたボディ形状なので、見た目には良い勝負なのでは…と感じました。
仕様上の寸法は、
PETRI Color 35:101×64.9×43.5mm / 390g
オートハーフSE:89×67mm×34.5mm質量 / 350g
となっていました。
早く試写に持ち出したい
PETRI Color 35が届いた翌日の日曜日は雨に見舞われたので、試写へ持ち出すのは次の休日になりそうです。
「手のひらサイズの全機械式フルサイズコンパクト」の特徴を活かして、手動で露出を決定しながら、噛みしめるように一枚づつシャッターを切るつもりです。