『EOS700 QD』実物レビュー
発作的に欲しくなって当日中に落札したCanon EOS700 QDが届きました。
今回は、実物のレビューをお届けします。
Canon EOS700 QD
EOSの700系列はボディが丸みを帯びており、直線的な600系列よりも好みのデザインです。
一説では、EOSシリーズでボディに初めてプラマウントを採用した機種らしく、耐久性に不安を覚えますが、そもそもガタが来るほど使い込むようなカメラじゃない気もします(^_^;)
最大の購入動機となった『変身ダイアル』は前回語り尽くしてしまったので、より詳しいレビューはリンク先を参照して下さい。(投げやり)
一通り動作確認しましたが、クォーツデートも含めて全ての機能が完動しました。
EF35-80mm F4-5.6
キットレンズのEF35-80mm F4-5.6はパワーズーム搭載で、コストをそこに費やした分、ピントリングを省略するという潔さです。(ビデオカメラか!)
MFが使えない為『イメージセレクトダイアル』では置きピンモードが2クリック分消費しています。
「そこにTvとAvを入れろよ!」(ノ`Д´)ノ = ┻┻
とツッコミたくなりましたが、絞りとシャッター速度を操作するサブダイアルが採用される前なので、どうにもならなかった裏事情が垣間見えます(´・ω・`)
EF100-200mm F4.5A
おまけで付いてきた望遠ズームです。
鏡胴を捻ってもレンズが繰り出されず、最初は
「ズームリングが固着してる?(・ω・;)」
と思ったのですが、ズームリングに100mmの数字しか刻まれていないので、鏡胴を前後に伸ばす直進ズームだと気付きました(;゚Д゚)
ヘリコイドを省いた単純な構造に、
「どんだけコストカットすれば気が済むねん!!Σ( ̄Д ̄lll)」
と呆れましたが、当時のAF一眼レフは過当競争の中で構造の単純化をひたすら目指していたらしく「低価格と軽量化」の両立を図る苦労が偲ばれました。
EOS700 QDの総評
AF一眼レフでシャッター速度がダイヤルに刻まれた機種は少数派らしく、サブダイヤルが普及する前の過渡期に現れた亜種のような存在ですが、その分独自性が際立っており、個人的には手元に残しておきたいカメラです。
巷では『AFを採用したAE-1P』などと揶揄する向きもあるようですが、他に類を見ない機構(変身ダイアル)を備えている事は間違いありません。
フィルムEOSの持病とされる、ダンパーゴムの加水分解によるシャッター羽根の汚れ付着も見られないので、いずれフィルムを詰めて撮影に持ち出したいものです。