2/27(土)に、前日届いたばかりのNikon COOLPIX P900を野鳥撮影に実戦投入しました。
当日は、東京都江東区の猿江恩賜公園ほか数ヶ所の公園で野鳥を撮影しました。
※以下の文中、焦点距離は35mm判換算で表記しています。
COOLPIX P900の外観
プロテクターとラバーフード
P900のレンズ前面には67mmのUVプロテクターと折り畳み式のラバーフードを装着しました。
レンズキャップは紛失しやすいので、プロテクターはマストなアクセサリーです。
ラバーフードを伸ばすと、24mmのワイド端で思いっきりケラれますが、起動時の焦点距離を135mmに設定しているので、実用上問題ありません。
ラバーフードの効果は「無いよりはマシ」程度に思われますが、超望遠コンデジの低い光学性能を少しでも補えれば御の字です。
P900の中古はレンズ先端にアタリのある個体が多く、価格も安くなっていたので、折り畳んだラバーフードが破損防止に一役買ってくれる事を期待しています。
EE-1とブラケット
P900にはホットシューが無いので、EE-1をブラケットで左サイドに装着しています。
38mmのロッドとシューアダプターで、EVFとEE-1を両眼視出来る高さに調整しました。
EE-1をホットシューに装着すると視線の縦移動が大きくなりますが、ブラケットで左サイドに装着すると、EVFを覗いたまま両眼視が可能です。
両目で同時に見ると違和感があるので、ウインクしながら、左目でドットサイトを見て被写体を捉え、右目で構図を決めてシャッターを切っています。
COOLPIX P900の良い点
実用上問題ないEVF
現行機のP950はEVFが0.39型で約236万ドット、P900は0.2型で約92万ドットと、数値上では見劣りしますが、実際に使用してみると、特に粗さは感じませんでした。
SP-100EEのEVFは約92万ドットと、数値的には同一ですが、P900の方が高精細に見えました。
ズームメモリー
P900は使用する焦点距離を任意に設定できます。
電動ズームは手動の繰り出しより遅いので、ズームメモリーは大変重宝する機能です。
野鳥撮影では望遠側を多用するので、起動時の焦点距離を135mm、ズームレバーを1クリックで800mmまで一気に伸長するように設定しています。
次の焦点距離は1200mm⇒1600mm⇒2000mmと400mm刻みでズームがステップするよう設定し、超望遠撮影に最適化しています。
レンズ鏡胴のズームレバーは、無段階のズームかMFのいずれかに設定出来ます。
クイックバックズーム
クイックバックズームは、超望遠時に被写体を見失った時に、一旦広角に画角を引いて、再度望遠に戻る機能です。
ドットサイトを併用しなくても、見失った被写体をファインダーに導入しやすくなります。
先取り撮影
P900の先取り撮影はシャッター全押しからさかのぼって画像が記録されるので、動きの速い野鳥のシャッターチャンスを逃しにくくなります。
ただし、画質はNORMAL、画像サイズは1280×960ピクセルに固定されるので、Web用途では何とか使えそうですが、プリントするには厳しいのが悩みどころです。
また、連写では書込の待ち時間が長いので、基本的には最高画質の単写を常用しています。
COOLPIX P900の悪い点
焦点距離の表示が無い
ズームレバーをクリックした直後にズームメモリーの焦点距離が表示されますが、通常は焦点距離が表示されません。
できれば、現在の焦点距離を常時表示するようにして欲しいところです。
EE-1がボタンとレバーに干渉
EE-1をブラケットで左サイドに装着すると、レンズ鏡胴の左側にあるクイックバックズームのボタンと無段階ズームレバーとの隙間が狭くなります。
EE-1の位置を調整すれば何とか指を滑り込ませる事ができますが、使いづらいことに変わりはありません。
バッテリー切れが解りづらい
SP-100EEはバッテリーが切れると背面液晶にメッセージが表示されましたが、P900は画面が真っ暗なまま沈黙していました。
起動時はバッテリーのアイコンが点滅していたのかも知れませんが、気が付きませんでした。
COOLPIX P900の試写
以下に、猿江恩賜公園と舎人公園で試し撮りした写真を掲載します。
東京スカイツリー
以下、135mm⇒1200mm⇒2000mmの順に手持ちで撮影しています。
キンクロハジロ
猿江恩賜公園の池(ミニ木蔵)には、キンクロハジロの群れが浮かんでいました。
水面の浮き輪にキンクロハジロの雄が乗っていました。
キンクロハジロが上陸した姿を見たことが無かったので、ヒレの付いた灰色の趾を初めて見ることができました。
ダイサギ
SP-100EEでは1200mm止まりでしたが、P900は2000mmまで拡大する事が出来ました。
COOLPIX P900の総評
ズームメモリーやクイックバックズームといったP900の機能は、超望遠域の野鳥撮影に最適でした、
以前使っていたSP-100EEから、全体的に性能をアップグレードできました。
SP-100EEは通勤時などの普段使いに、P900は休日の野鳥撮影に使い分けるつもりです。