フィギュアと結婚『超可動ガール1/6』
2019年4月から始まった春アニメのラインナップでは、浅草を舞台にした幾原邦彦監督の最新作『さらざんまい』だけが事前に視聴が確定していました。
少しだけ気になった作品はいくつかチェックしておいたのですが、ノーマークだった『超可動ガール1/6』が意外に拾いものだったので、自分の琴線に触れた部分を中心にご紹介させて頂きます<(_ _)>
内容を要約すると「アニメの主人公だった1/6サイズの美少女型惑星探査機がヲタクの部屋で実在化した」というもので、10分枠の短編アニメですが、展開のテンポが早くて示唆に富んだ内容が自分の嗜好にハマってしまいました。
絵柄と内容は微妙に古さを感じさせるのですが、90年代OVAのようなテイストが、オールドタイプなヲタクの自分に心地良かったりします。
このブログは「写真・カメラ」グループなので、2話の「フィギュアとお出かけ写真撮影」のカットも転載しておきます。
フィギュアのノーナは3DCGモデルで作画されており、人間のキャラクターは手描きで描き分けられているのですが、CG技術の進んだ現在に至るまで、3DCGモデルのアニメで拭えなかった「人形のような動きのぎこちなさ」が劇中の「意思を持って動くフィギュア」の人形感にマッチしていて「そういう手があったか!」と膝を叩いた次第です。
冬アニメの『荒野のコトブキ飛行隊』が人物の3DCGモデルと手描きを混在させた事で違和感がハンパなかったのとは対照的に『超可動ガール1/6』は「用法の妙」を感じさせます。
2話までの内容については、アニメ公式サイトか無料配信をご覧下さい。
自分がフィクションの存在だと知ったノーナは惑星探査の使命感が失せて「ファミリー4コマの主婦」のように寝っ転がってお菓子を食べながらTVを見る怠惰な日々を送ります。
アポロチョコも昭和を感じさせるアイテムで、本作品のレトロっぽさに拍車をかけています。
だらけた生活態度を部屋の主である房伊田にたしなめられると、ノーナは実在の女性経験は皆無のヲタクを甘~い声で誘惑します。
房伊田が妄想のあまり自分で書いてしまった婚姻届をダシにして、潤んだ瞳で結婚の約束を取り付けて本当に主婦の座に納まります。(実際には、婚姻届が受理されなければ効力は発生しませんが)
結婚の約束を取り付けた途端、再びだらけるノーナは「熱烈な恋愛の末に結婚したら、ぐうたら主婦になってしまった」という現実女性もかくや、という手練手管でヲタクを籠絡するのでした。
怖いわぁ~、1/6サイズでも女って本当に怖いわぁ~((( ;゚Д゚)))
…とアラフィフで独身のヲタクな自分は心の底から戦慄しました(;´д`)
「結婚したのだから浮気は許さない」と凄むノーナ。1クール毎に脳内嫁が変わるヲタクにとっては死刑宣告に等しい主張ですが、今後の展開が楽しみです。
ノーナはジャンル的にこんなモノにも含まれるのでしょうかね…?