インテリジェントシューター Canon T70
3連休初日の1/11(土)に、キヤノンが1984年に発売したMF一眼レフ、Canon T70の中古を手に入れました。
購入したのはカメラのキタムラ 丸井錦糸町店で、ボディが880円、TAMRONの28-80mm ズームレンズが990円の合計1,870円(税込)でした。
次に立ち寄ったキタムラ 秋葉原店では、ジャンクワゴンでT70のキットレンズだった35-70mmを発見したので、当然のようにお持ち帰りしました (・ω・)b
T70と36年振りの邂逅
T70が発売された1984年当時、中学生だった自分は「童夢」「AKIRA」で時代の寵児となった大友克洋の漫画にハマっていました。
T70の広告ビジュアルに大友克洋が起用されると、熱狂的に注目しました*.*・(n‘∀‘)η*・*
まだ一眼レフを買える年齢では無かったので、新聞や雑誌の広告をスクラップしたり、ビデオ録画したCMをカット編集していました。
CM音楽のレコードを買ったり(CDはまだ普及していなかった)今なら貴重なコレクションになっていたハズですが、既に散逸してしまい、手元には一つも残っていません(T_T)
T70の機能
一般的なバヨネット式やねじ込み式のM42マウントは以前から所有していましたが、スピゴット式のFDマウントは初めてだったので、入手当初はレンズの付け外しが解らず、モードダイヤルも無いので操作に戸惑いました(;゚Д゚)
初期のFDレンズは基部に締め付け用のリングがありますが、後期のNew FDレンズはリングが無くなり、バヨネット式のようにレンズ全体を回転させます。(取り外しボタンはレンズ側に付いています)
スピゴット式はレンズ本体が回転しないので、レバーで機能を連動させるのに有利、とキヤノンは判断したようですが、他に追随するメーカーは無かったようです。(New FDはレンズの外側だけが回転して、基部のレバー位置は固定です)
T70はパッと見、AF一眼レフのような外観で、露出制御は3種のプログラムAEが使えますが、ピント合わせはマニュアルです。
先代のT50は「レンズ交換できるオートボーイ」という位置付けの、オート露出でしか使えないMF一眼レフでした。
後継機のT80はAFを搭載しますが、中途半端な出来でミノルタα-7000に完敗してしまい、キヤノンは後にEOSを開発して巻き返します。
この時代はフィルム一眼レフが猛烈な勢いで進化しており、趣味的にも大変興味深いのですが、語り出すと長くなるので今回は割愛します(´・ω・`)
T70の特徴と使用感
発売当時にT70が掲げた特徴は、
- ワインダー内蔵・自動巻き戻し
- 液晶パネルとボタン入力
- シャッター速度優先AEとプログラムAE(3種)
- 平均測光と部分測光
- 1984年度のグッドデザイン賞受賞
- ヨーロピアン・カメラ・オブ・ザ・イヤー受賞
といった点が挙げられます。
AFが普及する直前の、過渡期に発売されたMF一眼レフなので、後に完成されたAF一眼レフと較べると、機能的に物足りない部分が多々あります。
- ピント合わせはMFのみ(フォーカスエイド無し)
- DXコード非対応(ISOは手動設定)
- 日付写し込み機能が無い(オプションのコマンドバックを付ければ可能)
- パノラマ切替無し(当時は35mmをマスクするパノラマは無かった)
- ドライブモード切替非搭載(シャッターボタン長押しで連射)
撮影に持ち出して一番不便に感じたのは、シャッターを切ってボタンを押したままにすると、意図せず連写になってしまう事でしょうか。
ブラケット撮影でも無いのに、2回ほど連写してしまいました(^_^;)
単写と連写を切り替えるセレクターが無いので、シャッターを切ったら指先をボタンからはずす必要があります。
キヤノンのAF一眼レフではNew EOS Kissを所有していますが、フィルムカメラの完成形と言って良いほど多機能です。
New EOS Kissをプログラムオートで使うと、シャッターボタンを押す以外やる事が無いので、ピント合わせを自分で行う分、T70の方が撮影を楽しめる気がしました。
T70には業務用ISO100の36枚撮りを装填したので、しばらくはX-T30と一緒に持ち出してフィルム撮影を楽しむつもりです。