友人には「6月からフィルムが値上げするので、中古のフィルムカメラ購入は打ち止め」などと吹聴していたのですが、条件に合う出品をヤフオクで見つけてしまい、ついカッとなって入札してしまいました。
落札したのは、距離計連動式(レンジファインダー)のシャッター速度優先AEでマニュアル露出が可能なオリンパス35RCです。
少し前までは、軍艦部のダイヤルでレンズを繰り出せる「PETRI Color35」が気になっていたのですが、中古相場が高く状態の良い個体が見つからないうちに、レンジファインダーでフルマニュアル操作が可能なオリンパス35RCに関心が移ってしまいました。
出品情報によると
外観
- 保管による汚れあり
- 目立つアタリ等なく概ね綺麗なコンディション
光学系
- ファインダー内に薄曇りあり
- レンズは薄曇りと小チリ混入あり
- 二重像の合致を確認
機械系
- 実写確認は無し
- シャッターは各速度が切れる事を確認
- 絞り羽は正常動作
クロームの部分にアルミが腐食したような汚れが見られますが、ピカールでメタリックな輝きにならない程度に磨いてやれば綺麗になるかも…?(やりすぎて鏡面仕上げになったオートハーフの悪夢は忘れていません)
絞りリングを「OFF」にすると、露出計の通電がカットされて、シャッターも切れなくなるのでロックのような使い方が出来るようです。
オリンパス35RCは昭和45年(1970年)に発売されたカメラで自分とほぼ同い年。半世紀近く経過すればファインダーやレンズの薄曇りは仕方ないと割り切って、実写してソフトフォーカスのような影響が出るくらいなら、味として許容するつもりです。(どうせフィルム一本試写して終わりだし)
露出計の動作と、電池室の液漏れについて言及が無いのが気になりますが、最悪液漏れ等で露出計が動作しなかったら、ジャンク扱いの出品では無いので瑕疵を指摘して返品するつもりです。(全機械式なので露出計が動かなくても撮影は可能ですが)
露出計の電池は水銀電池(MR9/H-D)が入手出来ないので、同じ電圧で形状に互換性のある空気電池(MRB625)を注文しました。
モルトもボロボロのようなので、オリンパス35RC用のモルト貼り替えキットを同時に注文しておきました。(オートハーフは型紙に合わせて自分でカットしましたが、面倒臭かった…)
レンズ保護用のフィルターも検討しましたが、カメラの落札金額が約5千円なのに、43.5mmという特殊な径のフィルターが千円を超えるのはコスパが悪いので装着は見送りました。(落札品にはレンズキャップが付属するので問題ないでしょう)
そもそも、カメラ熱が再燃して関心がフィルムカメラに移ったあたりから、コシナのフォクトレンダー BESSA Rあたりのレンジファインダーカメラがずっと気になっていました。
レンズ交換式のレンジファインダー機はマウントの選択に頭を悩ませる事が多く、ボディが安くてもレンジファインダー用MFレンズの相場は総じて高め…という事もあり、最近は1970年代前後に発売された、金属ボディのレンズシャッターでレンジファインダーのコンパクトカメラを物色していました。
オリンパス35RCは新宿の中古カメラ店で委託品を触らせてもらった事があり、シャッター速度優先AEで絞りの指針がファインダー内で変化する面白さに惹かれたものの、1万5千円近い価格だったので購入を見送った経緯がありました。(二重像もそれなりにはっきりと見えました)
今回、委託品に状態が近そうな出品を約1/3の価格で落札できたので、手元に届いた落札品が各部の動作に問題ない事を祈るばかりです。