7/29(水)に発売された少年サンデー 2020年35号に、フィルムカメラを題材にした田中モトユキ先生の読切漫画『ペンタプリズム』が掲載されています。
自分はebookjapanの電子書籍を購入したのですが、少年サンデーを買ったのは学生時代以来で、数十年ぶりとなりました。
読切では、亡くなった祖父の古いMF一眼レフを持ち出した少年と、フィルムカメラが好きなクラスメイトの少女が交流する姿が描かれています。
2つのエピソードが36ページで描かれているので、読切にしては結構なボリュームがあります。
フィルム世代の作者が綴るカメラ愛
田中モトユキ先生は1972年生まれだそうで、フィルムカメラが主流だった時代を知る世代なのでしょう。
それ故に、MF一眼レフの描写も的確で、デジタル世代の若年層にも伝わるよう、MF一眼レフの構造と特徴をかみ砕いて描写しています。
自分はここ数年でフィルムカメラにリターンしたにわかですが、MF一眼レフの定番ネタを勉強した今ならば、
「わかる…わかるぞ!ジョジョーッ!!」
と心の中で雄叫びを上げたのは言うまでもありません(?)
銘機を少年漫画の読者に語り継ぐ
登場するカメラはOLYMPUS OM-1とNikon F-2で、それぞれの機種に因んだ定番エピソードがストーリーに盛り込まれており ( ̄ー ̄)ニヤリとさせられます。
OM-1の三悪追放エピソードやF-2のファインダー交換は、フィルムカメラ好きに刺さる描写でした。
ボーイ・ミーツ・ガール with フィルムカメラ
主人公の少年は外面ばかり気にする現代っ子で、ヒロインの少女に初心者だと見抜かれて凹む描写がウザくてイラッとさせられるのが難点かも知れません。
初めてのフィルム撮影で装填ミスして、自虐的な妄想に浸り卑下するのはハンパない痛さです。
ヒロインの少女は半目というかジト目というか、美少女とは言い難いルックスです。
美少女ではない分、オタクっぽいのめり込み気質が垣間見えます。
随所に差し込まれるパンチラは少年誌らしいお色気描写で、仲良くなって部屋に連れ込めば隙の多さから「このあと滅茶苦茶○○○○した」という展開に持ち込めそうで妄想が捗ります。(少年誌なので行為は伏せ字)
フィルムカメラを取り巻く環境は厳しさを増す一方なので、漫画をきっかけに若い世代にもフィルムを消費してもらって、銀塩写真のインフラを維持していきたいものです。