不人気で不遇な『LUMIX DMC-L10』
9月にα55を買って以来、捨て値のAマウントレンズを買い集めたり、流用できるミノルタ製の周辺機器で遊んでいました。
自分は定期的にカメラを買わないと禁断症状が出る、慢性のカメラ欲しいよ病に罹患しているので、10月になったら性懲りも無く、新たなデジタル一眼レフのボディを買い増してしまいました。(^_^;)
購入したのは「マイクロ」の付かないフォーサーズのデジタル一眼レフで、パナソニックが2007年に発売したLUMIX DMC-L10というマイナーな機種です。
ヤフオクで元箱以外の付属品が揃っていたボディの出品を見つけ、競合せずに1回の入札で落札出来た5千円弱という価格と、手持ちのオリンパス製フォーサーズレンズが流用できる点が決め手となりました。
α55でEVFの便利さを実感したので、当初はマイクロフォーサーズの初号機でミラーレスのLUMIX G1に食指を動かしていましたが、ボディ全体がゴム塗装されており、加水分解で表面がベトベトになる持病があったので購入は見送りました。
マイクロフォーサーズのボディにマウントアダプターでフォーサーズレンズを装着すると、AFがいったん無限遠を出してから合焦点に戻ってくる、という挙動を示すので、AF速度がイマイチな点もマイナスに働きました。(アダプターの分レンズの全長も伸びるし)
元々所有していたオリンパスE-620は手ブレ補正が故障して以来、持ち出す機会が減っていたので、死蔵していたフォーサーズレンズを再活用したくなったのも購入動機の一つです。
パナソニックのフォーサーズレンズは手ブレ補正を内蔵していましたが、種類が少ない上にライカブランドでお高いので、発売当時にL10の販売数が伸び悩む原因となりました。
パナソニック製ボディ+オリンパス製レンズはコスパ良好ですが、この組み合わせだと手ブレ補正が効きません。
自分は晴天下の風景撮影がメインなのであまり問題は無いでしょう。
むしろ、ボディ内に手ブレ補正を内蔵した中古のデジタル一眼レフは、そこがアキレス腱となって故障する可能性が高まるので、無い方が良い、と最近は考えています。
L10が発売された当時は、キットのライカレンズを目当てに買ったユーザーが、ボディだけ中古買取やオークションに流す事もあったようです。(生産終了間際にはキットからレンズを抜いて、新品のボディが2万円程度で投げ売られていたとか…)
パナライカのレンズは今でも高値を保っていますが、L10は発売当時から不人気で知名度が低く、不憫で不遇な存在でした(´;ω;`)ウッ…
2007年の11月に発売された古い機種ですが、背面にバリアングル液晶を採用し、ライブビューのコントラストAFをデジタル一眼レフで初めて搭載しました。
パナソニック製なので当時は最新だったSDHCのSDカードに対応しています。(さすがにSDXCには対応していませんでした)
現行機では当たり前となった機能を備えているので、今でも実用性は充分です。
デジタル一眼レフのコントラストAFが実用化される前は、他機種ではファインダー内にライブビュー専用のCCDを追加したり、ミラーをパタパタ上下させて位相差AFを動作させていたようです。
ライブビューのコントラストAFは現在では当たり前の機能ですが、発売当時はそれが売りになるくらい画期的でした。
12年前の機種なので、AFの測距点は3つしかなく、高感度もISO1600までと、現行機の基本性能には遙かに見劣りします。(コントラストAF時の測距点は9つ)
撮像素子は1010万画素と、かろうじて1千万画素を超えており「デジ一眼は1千万画素あれば充分ですよ」と標榜している自分にとっては充分な性能です。(600万画素クラスになると少し苦しい気がしますが…)
ボディとレンズのデザインに違和感は否めませんが、メーカーをニコイチにしたようなルックスもオツなものです。
パナソニックのフォーサーズ一眼レフは、レンジファインダー風のルックスでライカレンズとセット販売されていた高級路線のL1と、一眼レフっぽい外観にした入門機のL10しかなく、2機種で打ち止めとなりました。
L1はオリンパスのE-330、L10はE-410/510あたりがベースになっているようです。
L1/L10で一眼レフを打ち切った後、マイクロフォーサーズの初号機となったG1以降、パナソニックは完全にミラーレスへ軸足を移してしまいました。
廃れた規格のカメラは大好物なので、LUMIXデジタル一眼の始祖と言えるL10でしばらく遊んでみるつもりです。